催眠の理論

 催眠って何でしょう。催眠誘導では
暗示が与えられ、被催眠者はその暗示の意図した行動をしたり、感覚を経験したりします。心理学では「意識」「無意識」なんてものは扱いたがりません。実証できないですからね。催眠暗示は「意識」に比べて客観的に観察可能ですので、扱いやすく、認知心理学の観点から色々と論ずることが出来そうです。ここでは催眠の理論そのものを取り上げる前に、暗示を定義しておきましょう。

催眠暗示の定義
感覚、知覚、感情、思考そして行動の意図的な変化を誘発するような方法で被検者のイメージを方向付ける、催眠者によって言語的に伝えられた、1つのコミュニケーション。(Heap & Aravind, 2002)

さて、ここで初めて我々は催眠を論じる準備が出来ました。次に催眠暗示にはどういったものがあるか紹介したいと思います

暗示の種類
 ここでは、臨床でしばしば用いられる暗示を紹介していきたいと思います。網羅してはいませんが、出来るだけ広く紹介いたします。ここでは、暗示が引き起こすモダリティに従って分類しています。
観念感覚暗示
 身体感覚の経験における変化を意図する暗示です。

観念運動暗示
 自動性を持って、被催眠者に運動が生じるよう意図した暗示です。

幻聴

 聴覚に関して、実際には無いものが聞こえるように、または実際にはあるものを聞こえないようにさせる意図を持って与えられる暗示です。
幻視
 視覚に関して、実際はに無いものが見えるように、または実際にはあるものを見えないようにさせる意図を持って与えられる暗示です。
幻嗅
 嗅覚に関して、実際にはしないものが匂うように、または実際にはするものを匂わないないようにさせる意図を持って与えられる暗示です。
幻味
 味覚に関して、実際には無い味がするように、または実際にはする味がしないようにさせる意図を持って与えられる暗示です。

え?コピペばかりだって?

生理的変化
 血流量や心拍など、生理的な変化を意図して与えられる暗示です。「単なる」感覚の変化でなく、実際に血流量が変化するということが、実験的に確認されています。(たとえばDikel & Olness 1980)

時間歪曲
 主観的な時間の流れを速くする、あるいは遅くすることを意図した暗示です。
年齢退行/進行
 被催眠者が催眠者の意図した年齢に移行するよう与えられる暗示です。乳児期にまで退行した被催眠者に、バビンスキー反射が見られたという報告もあり、「実際に」退行した状態であるのか、それとも「被検者の中での」乳児期像が表現されるのかは、議論の余地があり余す。
催眠性健忘
 催眠中の出来事を忘れるように意図された暗示です。催眠性健忘は時間と共に思い出します。行った悪さを催眠で忘れさせるなどというのはSFの話。
後催眠暗示

 覚醒からしばらく後に、催眠中に与えた合図で、意図された反応を示します

以上、だからなんだといった感じの分類でした。さて次はいよいよトランスに触れていこうと思いますが、それはまた今度。それではみなさん。おやすみなさい(レポートで徹夜中に作成)。

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