Brief Therapyとは…

 短期なら何でもブリーフ・セラピーだという方もいるが、そうではありません。そのくくりとしてはブリーフ・サイコ・セラピーという言葉が用意されています。ブリーフ・セラピーとは、精神科医で催眠家であったMilton. H. Ericksonに端を発する治療法で、クライエントのリソース(資源)に焦点を当てることや、クライエント、家族、環境、セラピストらの相互作用を扱います。短期療法と訳されることもありますが、“短期”という言葉は不適切で、必ずしも治療期間は短期ではありません。効果的な介入を目指し、少ないセッションで解決を図ります。

 ブリーフ・セラピーはMilton. H. Ericksonに端を発すると書きましたが、人類学者Gregory Batsonの貢献なくしては語れません。1940年代にBatsonは分裂病家族のコミュニケーションを記述し、そこにはDouble Bind(二重拘束)が見られると主張しました。このように自己制御システムのサイバネティックな考え方を、心理学と精神医学の分野に導入していきました。Mental Research Instituteのブリーフ・セラピーはBatsonの研究に端を発しており、Batsonの研究プロジェクトからEricksonと出会うことになります。EricksonとBatsonは第二次大戦の間から親交がありました。

 1938年にEricksonは人類学者Margaret Meadからバリ寺院の舞踏病に見られるトランス状態について研究しており、催眠に関する助言を求められた。その内容は自発的にトランスに入っている者と、トランスに入ったふりをしている者を見分けるというものでした。

 Meadは夫であるBatsonと共に多文化間研究センターを設立し、得られた情報を政府に送っていた。Ericksonは彼らの仕事ににしばしば協力していました。BatsonとMeadは1950年に離婚していますが、Ericksonは彼ら二人と生涯交際を続けていました。1950年代に行われたBatson Projectを通して、Ericksonはブリーフ・セラピーに影響を与えたのです。


ブリーフ・セラピーには様々な派がありますが、それぞれの説明は各論に譲りまして、ここでは系統図を紹介しておきましょう。


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